材料

パンの副材料とは?

前回の記事でパンの主材料についてご説明しました。

ではパンを彩るための副材料とはどんなものでしょうか。

主材料以外に加えるものはすべて副材料と言えますが、中でも主に使われるものは

「牛乳、卵、油脂、砂糖」の4つです。

例えばバターは油脂ですね。殆どの副材料はこの4つのカテゴリに入ります。

副材料はパンに艶や風味、味わいを追加して多くのバリエーション豊かな菓子パンを作り出してくれます。

 

牛乳(副材料)

牛乳は風味だけでなく、含まれている糖分が焼き色を濃く鮮やかにしてくれる効果があります。水の分量の何割かを牛乳に変えることで、生地がより柔らかくなりキメの細かい仕上がりになるでしょう。含まれている乳糖は焼きあがるときにカラメルのようになり、パンの仕上がりをつややかな茶色にしてくれます。

牛乳を入れる方法の他にも、脱脂粉乳を入れることもあります。脂肪分を抜いて乾燥させ粉末にしたもので、長期保存するのに向いていることからパン作りにおいては牛乳よりも多く使われています。

ミルク

 

卵(副材料)

生地をまろやかに、ふわっとした仕上がりにするのが卵です。卵黄は生地の外側に塗り艶を出す仕上げの工程でも使われます。

卵を加えることで食感はソフトになり、焼きたての食感が長持ちするようになる効果もあります。

卵

 

 

油脂(副材料)

生地の伸びがよくなり、乳化することで食感にコクを加えるのが油脂です。バターが代表的な油脂ですが、マーガリンやショートニングを使うこともあります。

液体油脂でオリーブオイルやサラダ油を使うこともありますが、これらは乳化をしないので生地に直接混ぜても伸びが良くなるという効果はありませんが、風味付けに使われることが多いです。

バター

 

バター

特有の香りとボリュームを出すために、クロワッサンやバターロールに欠かせない素材です。一般的なバターは加塩タイプですが、製パンでは無塩バターを使うことが一般的です(ホームベーカリーでは加塩タイプでも使えます)。

 

マーガリン

バターが動物性の油脂なのに対してこちらは植物性です。コクや香りはバターに及びませんが、安価なのがメリット。仕上がりを軽くするためにあえてバターの代用として使う方法もあります。ちなみに植物性だからヘルシーというのは間違いです。

 

ショートニング

サクサクした食感に仕上がるため、グリッシーニなどの菓子パンに使われる油脂です。これ自体は無味無臭なので味わいを変化させないという特徴があります。

 

ラード

豚の油を精製した油脂がラードです。ショートニングに似た効果を持ちますが風味が少し重くなり、、独特のコクを出します。

 

砂糖(副材料)

砂糖は単なる甘みづけだけではなく、糖分が焼かれてカラメル化することで美しい焼き色を引き出し、クラスト(パンの外側の部分)に香ばしさをつけてくれます。

酵母菌はショ糖を分解してガスを発生するので発酵を促進させるのにも一役買っています。その際には砂糖に強い酵母、耐糖性のイーストを使います。

上白糖は保湿性に優れ、しっとりとした風味を長持ちさせてくれます。三温糖は精製度が低いため茶褐色をしていますが甘みが強く、逆に精製度の高いグラニュー糖はあっさりとした味付けにできます。ハーブやシナモンなど、独特の味が主張するパンでは甘みが邪魔をしないようにグラニュー糖が使われることが多いようです。

材料として使われるのは上白糖、三温糖が多いですが、仕上げに粉砂糖を使ったり、風味付けにハチミツを使うこともあります。

砂糖

 

こうして副材料を見てみると、塩が主材料で砂糖が副材料だったり、お菓子ではメインの扱いである卵やバターが副材料として風味付けに使われるのはおもしろいですね。ホームベーカリーではバターやスキムミルクを使うことが多いのですが、食バンを焼くために微量に入れている場合はリーン系(主材料だけで作る)パンと言えるでしょう。

お菓子作りもパン作りも、ほんの少し分量を間違えただけで風味が大きく変わってしまいます。小麦を挽いて焼くだけだったパンに対して、風味を求めて工夫していった先人のパン職人たちは、レシピ作りにどれだけの研究を必要としたのでしょうか。考えるだけでも尊敬してしまいますね。